【とやま】10月のおすすめ作品「mid90s ミッドナインティーズ」、「ハニー・ボーイ」
いきなりですが、ほんとに凄いんですよ「鬼滅の刃」。映画史のいろんな記録を塗り替えていますが、当館の一日の最多入場者数の記録もあっさりと塗り替えてしまいました。スタッフも対応にてんてこ舞い。一日を無事に乗り切ったときはもうグッタリとなりますが、こんな疲れなら大歓迎。少し前まではコロナ禍で閑散とした劇場でしたが、多くのお客様で活況なロビーフロアを見ていると本当にありがたい気持ちで胸がいっぱいになります。さて、そんな鬼滅“フィーバー”(死語?・笑)の陰に隠れてしまいそうですが、是非、観てもらいたいスタッフおススメの二作品「mid90s ミッドナインティーズ」、「ハニー・ボーイ」を紹介したいと思います。
この2作品にはいくつもの共通点があります。両作共1990年代の半ばが舞台となっていて、「mid90s」のスティーヴィーは13歳、「ハニー・ボーイ」のオーティスは12歳とローティーンの男の子が主人公です。そして、「mid90s」の監督/脚本はジョナ・ヒル、「ハニー・ボーイ」の脚本はシャイア・ラブーフと、俳優として華々しいキャリアを築いている二人が製作者として作品を生み出しています。そしてなによりも興味深いのは、それぞれの作品が二人の自伝的な物語であるということです。
思春期の頃に誰もが覚えがあると思いますが、少し背伸びをしたり自分を大きくみせようと見栄を張ったり。「mid90s」は、そんな13歳のスティーヴィーの青春をスケートボードと当時の音楽にのせて描きます。「ハニー・ボーイ」は、22歳になったオーティスが10年前の12歳にさかのぼって父とのトラウマを乗り越えて再生していく物語です。シャイア・ラブーフのトラウマとなった彼の父親役をラブーフ自身が演じているのも注目です。
この二作品を観た時に、大人になった今だからこそ色々なことを感じる作品だと思いました。12歳~13歳の頃の自分を思い出してみてください。大人になることなんて考えてもいなかったし、例え大人になるとしても、それは永遠に遠い未来のことだと思っていたんじゃないでしょうか?でも否応なしに誰もが大人になり、社会に出て数々のことを経験します。良いことも悪いことあるし心が疲弊することも。「mid90s」13歳スティーヴィーの世界は大人のそれと比べてとても小さなものです。でも、その小さな世界が自分にとってかけがえのない時間だったと心が震えるのは、大人になったからこその感情だと思うのです。「ハニー・ボーイ」12歳のオーティスが、粗野な父親に振り回された日々を大人の入口に立った22歳のオーティスが回想します。彼が感じる“痛み”は何なのか?家族というものに想いを馳せることができるようになった今ならオーティスの痛みを理解できます。この二作品を同じ週から一緒に上映するなんて何と魅力的なプログラム!と自画自賛したくなってしまいます。
話は変わりますが、去る10月17日にユウタウン前の屋外広場ウエストプラザで「mid90s」の上映前イベントを行いました。「LOVEBUZZ」というDJイベントを18年も続けていらっしゃるCHIGON(ちごん)さんをゲストにお迎えし、当館の金子支配人と「mid90s」の作品の魅力や見どころについてトークセッションを行いました。J-MAXとやまとして初めての試みだったのですが、20人の皆さんにご参加いただきました。ありがとうございました。今後も不定期ではありますがタイムリーなゲストを迎えてのトークイベントを行っていこうと思っています。このスタッフブログもそうですが、映画館で映画を観る楽しさを伝えられるような試みをやっていこうと思っています。今後ともJ-MAXとやまをよろしくお願いいたします。
※「mid90s ミッドナインティーズ」「ハニー・ボーイ」共に10月23日~上映開始
【とやま】10月のおすすめ作品★10/2(金)~『フェアウェル』★
今回おすすめしたい映画は「フェアウェル」です。主人公のビリーは幼い頃に両親とアメリカに移住し、今はニューヨークで暮らしています。ある日、中国に住む祖母のナイナイがガンで余命3ヶ月だということを知らされます。親族は祖母にはその事実を伝えないことにし、最後に親族一同が顔を揃えて祖母に会いに行く口実として、ビリーのいとこの“嘘の結婚式”を開くことにします。アメリカで育ったビリーは、ガンの事実を祖母に言わない選択に納得がいきません。中国で過ごした数日間でビリーは祖母や親族といろんな話をします。そして、中国の文化や考え方に触れたことで自分のアイデンティティについて深く考えることになります。映画はビリーのそんな姿を、ユーモアを交えながら描いています。
最近、「ダイバーシティ」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。国籍・人種・民族・宗教・学歴・性的指向等の「多様性」のことです。本作は、アメリカでわずか4館からの公開スタートだったにもかかわらず公開3週目には全米TOP10入りを果たすという異例の大ヒットを記録しました。そして、アカデミー賞の前哨戦といわれるゴールデン・グローブ賞では、主演のオークワフィナがミュージカル・コメディ部門でアジア系女性としては初めて主演女優賞を獲得しています。インディーズともいえる小さな資本の作品が口コミで全米へ広がり大ヒットしたのはどうしてでしょうか?そこには移民大国アメリカのダイバーシティへの関心の高さがヒットにつながった要因のひとつなのではないかと思います。
本作は、1983年に北京で生まれマイアミで育った中国系アメリカ人の女性監督 ルル・ワンの実体験から生まれました。映画の主人公ビリーには、ワン監督自身が投影されています。アメリカで育った中国人として、自分のアイデンティティに向き合い続けたワン監督の想いがこの映画をつくるきっかけとなっています。「かつての時代は白か黒か二つのものしかない世界だったのが、今はより複雑にいろいろなニュアンスを持つ世界になってきていて、しかもそれがいろんな形で交錯もしていく。だから人は一度にいろいろなものでありえる時代になってきていると思います。」ワン監督はインタビューでそのように答えています。自分がどの国の人間であるとか、何人であるとか、そんなことよりも二つの異なる国のルーツと文化を持つことによって自分の中で生まれるアイデンティティを大切に生きていけばいいし、それが可能な時代になってきていると映画の中でワン監督は伝えているように思います。中国から戻ったビリーが、様々な多様性を持った人々が行き交うニューヨークの雑踏を歩いています。彼女が少し成長したように見えるのは気のせいだけではないでしょう。
思い出されることがあります。社会生活における多様性を意味するダイバーシティは、もともとは、アメリカにおいてマイノリティや女性の差別のない公正な処遇の実現を求める運動から広がったものです。韓国映画「パラサイト」が作品賞を受賞した今年のアカデミー賞において、監督賞にノミネートされた女性監督はひとりもいませんでした。授賞式でナタリー・ポートマンは、ノミネートされるべき女性監督たちの名前を金色の糸で刺繍したケープをまとい抗議の意を表しました。そこにはルル・ワン監督の名前もありました。
※公式サイトはこちら →http://farewell-movie.com/
映画「フェアウェル」は10月2日より公開
【とやま】9月おすすめ作品 ★9/18(金)~10/1(木)『ファヒム パリが見た奇跡』★
いつもJ-MAXとやまをご利用いただきありがとうございます。9月の上映作品から今回紹介するのは、「ファヒム パリが見た奇跡」です。派手ではありませんが、実話をもとに描いた心がほっこりする奇跡の物語です。
政治情勢が不安定なバングラデシュの首都ダッカに住む8歳のファヒムは、チェスの才能に秀でた少年です。反政府活動に加担していたことで身の危険を感じたファヒムの父親ヌラは、ファヒムを連れフランス・パリへ脱出します。二人は何のつてもなく言葉もわからない土地で路頭に迷いますが、赤十字に保護され難民保護施設に入ることができました。父親の難民申請の審査を待つ間、ファヒムはチェス教室に通います。そこでフランスでも有数のチェスのトップコーチ シルヴァンと出会いチェスの大会にも出場するようになります。しかし一方で、父親の難民申請は認められず強制退去をしなければならなくなりました。解決策はただ一つです。それは、ファヒムがチェスでフランス王者になることです。
本作は、コーチの厳しい指導の下でチェスのフランス王者を目指す熱血サクセス・ストーリーを描きたかったわけではありません。同じチェス教室に通う同世代の子どもたちとのふれあいや見守る大人たち。祖国を後にしてフランスにやってきた同じ境遇の人たち。見知らぬ土地で出会ったそんな人たちとファヒムの交流と心の成長をチェスを通して描いた人間ドラマです。
ファヒムを演じたのは、演技経験が全くないアサド・アーメッド君。彼は、バングラデシュから移民としてフランスに来たわずか3ヶ月後に偶然キャスティングされました。映画撮影の期間にフランス語を覚え、チェスをマスターし、異国の文化や生活習慣に馴染んだアーメッド君は、まさにファヒムを体現しているといってもいいでしょう。生まれて初めて海を見るシーンがあるのですが、アーメッド君自身にとっても初めての体験でした。演技を越えた彼の感動が伝わってきます。そして、ファヒムにチェスを指導するコーチのシルヴァンを演じたフランスの名優ジェラール・ドパルデューのちょっと気難しいけど慈愛に満ちた演技が、素晴らしいフランスワインのような芳醇さをもたらしています。是非味わってみて下さい。
本作の監督ピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァルは、インタビューで「おとぎ話が大好きだし、おとぎ話を固く信じている。」と語っています。まさにこの実話はおとぎ話そのものです。しかし、数多くの路上生活者やテント生活者がいる難民や移民の悲しい現実があることを忘れてはいけないとも感じます。言葉もわからず仕事も見つけられないファヒムの父ヌラが味わう疎外感や難民申請の通訳から受ける嫌がらせ。映画ではそんな実情もさりげなく描いています。奇跡のおとぎ話じゃなくてこれが当たり前の社会になれば。この作品には監督のそんな強い想いも込められていると思います。
※「ファヒム パリが見た奇跡」9月18(金)~上映開始 (10月1日(木)までの期間限定上映)
公式サイトはこちら→ https://fahim-movie.com/
【とやま】9月おすすめ作品 ★9/11(金)~『海辺の映画館 -キネマの玉手箱―』★
日頃よりJ-MAXとやまをご愛顧いただきありがとうございます。時間の経つのは本当に早いものですね。もう9月です。今月も多彩なラインナップで皆さんのご来館をお待ちしています。さて、今月最初にご紹介したい作品は大林宣彦監督「海辺の映画館 -キネマの玉手箱―」です。
尾道の海辺にある映画館 瀬戸内キネマが閉館することになりました。最終日は日本の戦争映画大特集です。上映がはじまると、映画を観ていた3人の青年がスクリーンの中に入り込んでしまいます。彼らはそこで様々な時代の戦争を目にし、戦争に翻弄される沢山の人々と出会います。大林監督の全ての作品に通底する反戦のメッセージが、本作でも全編に貫かれています。
この作品をなんて説明すればいいのだろう?だって、宇宙船にのった爺さんが海辺の映画館にやって来てなんだかんだと愚痴る反戦映画なんです、っていっても益々謎ですもんね(笑)。映画のストーリーを簡単に言うと前述したとおりなんですが、寂れた映画館に現れた映画の迷宮で、ミュージカル、チャンバラ、任侠、コメディ、ラブ&ファンタジー、サスペンスにアクションとエロス、そしてSFとあらゆる映画の醍醐味を堪能することになります。初めて大林監督の映画をご覧になるのであれば、映画が始まって1分もしないうちに何か不思議な異世界へ引っ張り込まれてしまったような感覚に陥るはずです。映画の概念が180度ひっくり返されることでしょう。えっ!?これって映画??そんなふうに思われる方もいらっしゃるでしょう。はい、映画です。これが大林ワールド全開の映画です。そしてもう一つ付け加えるなら、多彩なキャストも大林作品の魅力です。あんな人やそんな人まで!とにかく、自由奔放で軽妙洒脱な唯一無二の息つく間もない2時間59分の映画体験をすることになるでしょう。映画作りに定石や、外してはいけない決まり事なんてない。大林作品を観るといつもそんなことを感じます。大林監督の言葉を借りて本作をこんなふうにお伝えしましょう。―“さぁ、いらはい、いらはい!”キネマの玉手箱“ どうぞ手に取り、あけて御覧なさいませ!面白くて為になるよぉ!!―
ご存じの方も多いと思いますが、本作は大林監督の最新作にして遺作となってしまいました。この映画の公開は4月10日を予定していたのですが、新型コロナウイルスの影響で公開が延期になってしまいました。2016年に肺がんで余命を宣告された後も命を削るように映画作りに情熱を傾け続けた大林監督が82年の生涯を閉じたのは、奇しくも当初の公開予定日だった4月10日でした。
どこまでも型破りな大林作品ですが、この映画の最後に監督自身の言葉によって“終わり”ではなく“中断”であると伝えられます。では、いつこの作品は終わりを迎えるのでしょうか?「過去は変えられないが未来は変えられる」と監督は訴えます。この映画がこの先の未来に語り継がれ、戦争のない真に平和な世界が訪れた時にこの作品は終わるのかもしれません。
※「海辺の映画館―キネマの玉手箱―」は9月11日~上映開始
公式サイトはこちら→https://umibenoeigakan.jp/
【とやま】8月おすすめ作品 ★8/28(金)~9/10(木)『パブリック 図書館の奇跡』★
みなさん、こんにちは♪
J MAX THEATERとやまをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
もうすぐ、8月も終わりますね。
でも、まだまだ、始まる映画があるんです!!紹介したい作品があるんです!!
8月最後におすすめするのはこちら→『パブリック 図書館の奇跡』です。
【作品紹介】
“正義”というのは実にやっかいなものだなぁと思うことがあります。二国がそれぞれの正義を主張し合う戦争なんて、その最たるものじゃないでしょうか?身近な家族間においても、日々の社会生活の中にあっても相対する者同士の意見がすれ違うことはよくありますよね。お互いにはお互いの大義があり、それぞれの正義があります。
大寒波に見舞われているアメリカ、オハイオ州シンシナティ。町の公共図書館には大勢のホームレスが寒さをしのごうと朝9時の開館前から列をなしています。ある日、閉館時間になってもホームレスたちは退去しません。大寒波でホームレスの凍死者が続出しているのに市の緊急シェルターはどこも満杯で身を寄せる場所がないのです。彼らは図書館に居座り一晩過ごそうとします。図書館のルールを守るべきか、行き場のないホームレスたちを助けるべきか ―― 今週28日(金)から上映する「パブリック 図書館の奇跡」は、図書館という公共施設を舞台に正義の在り処を巡る一夜の騒動を描きます。
本作の監督、脚本、そして主演を務めたのはエミリオ・エステベス。父がマーティン・シーン、弟がチャーリー・シーンという映画一家。1980年代より青春映画のスターとして活躍すると同時に映画監督としてのキャリアも積み重ねていった根っからの映画人で、本作は監督7作目となります。
エミリオ・エステベスが演じるのは図書館職員のスチュアート・グッドソン。劇中ではスチュアートが図書館職員になったいきさつも描かれているのですが、スチュアートの少し傷のある過去もあって、彼はホームレスのような社会的弱者に対しては寛容な態度で接しています。そして、スチュアートは、ホームレスとともに図書館を占拠しこの窮状を訴えることを決意します。
平和裏に自分達の望む方向に事態が向かうことを願っていたスチュアートやホームレスたちですが、次期市長選を伺う検察官が参入してきたり、騒動を嗅ぎ付けたメディアがフェイクニュースを拡散しツイッターのフォロワーが3000人も増えたと狂喜したり、思わぬ方向にことが進んでいってしまいます。
市長のイスをねらっている検察官は、「法と民主主義を守るのが私の務めだ。」と警察部隊の突入による強硬策を主張します。一方で館長のアンダーソンは、「私は市民の情報の自由のために全人生を捧げてきた。公共図書館はこの国の民主主義の最後の砦だ。」と、スチュアートを擁護しようとします。倫理観と法に基づき秩序を守ろうとすることも民主主義のあり方でしょう。また、個人の自由や最低限の人権が保障されることも民主主義のあるべき姿です。それぞれの立場で正義の在り処は違ってきます。どちらが正しいとか間違っているとかは言えません。
本作では1939年に発行されたジョン・スタインベックの代表作「怒りの葡萄」が重要なモチーフになっています。小説「怒りの葡萄」発売当初、描かれている差別や搾取について、物語の舞台となったカリフォルニアやオクラホマを中心にそれを否定する世論が大きくなり、多くの図書館で閲覧禁止となりました。このことに端を発して1948年に作られたのが『図書館の権利宣言』です。 ― 図書館は利用を希望する個人や団体の信条にかかわらず公平な立場で利用できる。図書館がサービスを提供している資料は、その出自、背景、見解などの理由で除外されるべきではない(アメリカ図書館協会 図書館の権利宣言より抜粋)―
劇中で、スチュアート(エミリオ・エステベス)が「怒りの葡萄」の一節を持ち出します。スチュアートの図書館員としての矜持が溢れ出たシーンであると同時に、エミリオ・エステベス自身がアメリカ社会に対して強烈な一撃を放ったシーンでもあると思います。皆さんも是非、作品をご覧になって正義の在り処について考えてみてもらえたらと思います。
※「パブリック 図書館の奇跡」は8月28日(金)~9月10日(木)まで2週間限定上映
公式サイトはこちら→https://longride.jp/public/
ぜひ、お見逃しなく!!
J MAX THEATERとやまでご鑑賞下さい!!
【とやま】8月おすすめ作品 ★8/28(金)~9/10(木)『悪人伝』★
2017年に日本で公開された韓国映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」をご覧になりましたか?当館でも上映したのですが、ゾンビ映画を極上エンタテインメントにまで昇華した衝撃的な面白さでした。この映画の中でひと際印象に残ったのが、野球バットをブンブン振り回しながらゾンビに立ち向かっていったマ・ドンソク。映画観終わって劇場出たら、頭の中は野球バットと彼の上腕二頭筋がブンブン唸りっぱなしでした。これがきっかけでマ・ドンソクは大ブレイクを果たします。そりゃそうでしょう。主役のコン・ユが霞んでしまう存在感でしたから。
そんなマ・ドンソク主演「悪人伝」が、いよいよJ-MAXとやまに登場です!
こちらが「悪人伝」のポスター。マ・ドンソクの顔がドーン!です。彼の主演作はどれもこんな感じの顔ドーン!スタイル。洒落たレイアウトや凝ったデザインは不要。この睨みだけでつかみはOK。これで作品の魅力が伝わるのですからハンパない顔面破壊力です。
ヤクザの組長 ドンス(マ・ドンソク)は、ある夜何者かにメッタ刺しにされます。なんとか一命をとりとめたドンスは、落とし前をつけるべく犯人捜しに動き出します。はみ出し刑事のチョン・テソク(キム・ムヨル)は、この事件と近辺で続く殺人事件が同じ犯人の仕業だと確信します。自分を殺そうとした奴に復讐したいドンス。連続無差別殺人犯を捕まえたいチョン刑事。目的は違いますが追いかける人物は同じ。二人は反目しながらも協力し犯人を追い詰めていきます。ヤクザ組長+はみ出し刑事 VS 無差別殺人鬼。毒を以て毒を制することができるのか?果たしてその結末は?
あらすじはこんな感じです。ヤクザと刑事が殺人鬼を追い詰めるけど話が二転三転ってこともなければ、実は全然見当違いでアッと驚く真犯人がいた、そんな捻りもありません。もう、早い段階で殺人鬼(キム・ソンギュ)が顔出し登場。組長、刑事、殺人鬼の三つ巴の追っかけっこを韓国ノワールお得意のやり過ぎ演出で魅せ、グイグイと作品に引きずり込んでいきます。映画通で知られるライムスターの宇多丸氏は、「韓国ノワールの“幕の内弁当”みたいな本作。いろんな美味しいものが詰め込まれていてサービス満点!」と評しています。なるほど!
さて、マ・ドンソク兄貴です(劇中でも兄貴と慕われています)。監督も観客の期待を心得ています。オープニングから上腕二頭筋がブンブン唸ります。随所でブンブン唸ります。カーチェイスにも果敢に挑み、法廷シーンではクールに決めたりもします。さらには、心優しいおじさんの一面にホッコリしたりとドンソク兄貴てんこ盛りです。まさに大満足のドンソク幕の内弁当なのです。最後の落とし前のつけかたも必見です。
今回はヤクザの組長という役どころなので強面要素が多く、暴力的なシーンや流血シーンもありますが、ドンソク兄貴に凶暴性を全然感じないのですよ。もっと言うなら安心感すら与えてくれるのです。不義理には徹底的に牙をむきますが、正義感と人情に溢れた筋の通った悪人。そんな“漢”なドンソク兄貴に惚れ惚れします。
本作は、シルベスター・スタローン製作プロデュースの下、ハリウッドでのリメイクが決定しています。主演はマ・ドンソク本人。少年時代に家族とアメリカに移住しアメリカ国籍を持つ彼にとって英語は何の問題もないし、なにより、この役の魅力をつたえられるのは彼以外にはいません。子どもの頃にテレビでスタローンの「ロッキー」を観てボクシングを始め、“俳優になりたい!”と思った少年が、その憧れだったスターと一緒に映画を作る日が訪れるとは。ひとつの夢を叶えアジアから世界へと活躍の場を拡げるマ・ドンソクにこれからも目が離せません。
※「悪人伝」は8月28日(金)~9月10日(木)まで
公式サイトはこちら http://klockworx-asia.com/akuninden/
ディズニー人気作品の再上映が決定いたしました!!アベンジャーズや美女と野獣など♪
皆様こんにちは♪
6/5(金)より、ディズニー人気作品の再上映が決定いたしました!!
6/5(金)
・アベンジャーズ(字幕)
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(字幕)
・シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(字幕)
6/19(金)
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(字幕)
・アイアンマン3(字幕)
・ブラックパンサー(字幕)
7/3(金)
・パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊(字幕)
・美女と野獣(字幕)
・シンデレラ(字幕)
皆様のご来場心よりお待ち致しております♪
J MAX THEATERとやま
【とやま】4/10(金)より2週間限定、『ラ・ラ・ランド』復活上映いたします!!
皆様こんにちは♪
お客様より熱いご要望を受けあのミュージカル映画の復活上映が決定いたしました!
4月10日(金)より上映
『ラ・ラ・ランド』(字幕)
※2週間限定上映
第89回アカデミー賞では史上最多タイとなる14ノミネートを受け、監督賞、主演女優賞など計6部門でオスカー像を獲得した大ヒットミュージカル映画!!
夢追う二人の織りなす夢のような世界を、一度観た方も、当時見逃してしまった方も、是非この機会に当劇場の大スクリーンでご覧くださいませ!
皆様ご来場心よりお待ち致しております♪
【とやま】2/29(土)映画『もみの家』舞台挨拶が行われました!
2/29(土)J MAX THEATERとやまにて、映画『もみの家』舞台挨拶が行われました!
上映前の舞台挨拶には、坂本欣弘監督、南沙良さん、緒形直人さん、田中美里さんがご登壇されました。
本作は富山オールロケ作品ということで、登壇者の皆様からは実際に富山で来て頂いて感じたことや、
富山での撮影エピソードなど沢山のお話をお話し頂き、とても楽しいイベントとなりました!
ロビーではロケ地マップも配布しております、是非お手に取ってください!
映画を見た後のロケ地巡りも楽しいですよ!
映画『もみの家』は全国公開に先駆けて、2/28(金)より富山県内の当館含めた3劇場で先行公開中です!!
一度ご覧の方も、まだご覧になっておられない方も、皆様お誘い合わせの上、是非御鑑賞下さい。
坂本欣弘監督、南沙良さん、緒形直人さん、田中美里さんのサイン入りポスターもロビーにて掲出中です。
ぜひ、J MAX THEATERとやまにお越し下さいませ。
【とやま】話題作『パラサイト 半地下の家族』 2月14日(金)より上映決定!
皆様こんにちは♪
ポン・ジュノ監督最新作
『パラサイト 半地下の家族』(PG12)
第92回アカデミー®賞授賞式を目前に、急遽2月14日(金)より上映決定となりました!
カンヌ国際映画祭[最高賞]パルムドール受賞を始め、
ゴールデン・グローブ賞では韓国映画としては史上初の[外国語映画賞]を受賞。
本年度アカデミー®賞では[作品賞]、[監督賞]などの主要6部門で堂々のノミネート!
作品賞レース最有力との呼び声も!もし作品賞を受賞すれば外国語映画として初の快挙です!
全世界が熱狂したネタバレ厳禁・衝撃の超一級エンターテインメント、
是非、当劇場で体験して下さい!!!
皆様のご来場心よりお待ちいたしております♪
J-MAX THEATERとやま
■公式サイト
http://www.parasite-mv.jp/
■ストーリー
全員失業中、“半地下住宅”で暮らす貧しいキム一家。
長男ギウは、“高台の豪邸”で暮らす裕福なパク氏の家へ家庭教師の面接を受けに行く。
そして兄に続き、妹ギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…。
この相反する2つの家族の出会いは、次第に想像を遥かに超える物語へと加速していく――。