【とやま】三太がJ MAX THEATER とやまにやって来た!
カモシカの三太がJ MAX THEATER とやまに来てくれました!
カモシカと同じウシ科ということで、2/11(金)先行上映の映画『牛首村』に興味津々!
富山を盛り上げるということで、富山ロケ作品の映画『牛首村』を応援してくれました!
またJ MAX THEATER とやまに来てくださいね♪
カモシカnet
https://www.kamoshikanet.com/
【とやま】スタッフおすすめ作品☆1/28(金)公開『ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022』☆
いつも JMAX THEATERとやま をご利用いただきありがとうございます。寒さや天候が気になる冬場は屋外での楽しみは減りますよね。屋内で何か楽しめることがないかなと思っている皆さん、映画がありますよ。当館では国内外の話題作からマニアックな作品まで幅広くプログラムしています。知らない映画を観るのも映画の楽しみ方のひとつです。それがきっかけで映画の世界の奥深さにハマるかもしれません。今回も奥深い映画の世界へ皆さんを誘う、そんな作品を紹介します。
1月28日からジョン・カーペンター監督の特集上映が始まります。世界中に多くの熱狂的なファンを持つ“B級映画界の巨匠”です。B級映画の巨匠(笑)って、馬鹿になんかしていません。それどころか最上級にリスペクトしています。御年74歳のジョン・カーペンター監督。タランティーノ監督や黒沢清監督他、多くの名立たる監督たちから愛され、カーペンター作品に影響を受けた映画もたくさんあります。同世代の監督が何人も大作を手掛け名を挙げていく中で脇目も振らず独自のB級路線をひた走るカーペンター監督。そんなところにも魅力も感じるのです。
特集上映される「ザ・フォッグ('80年)」「ニューヨーク1997('81年)」「ゼイリブ('88年)」の3作品は、いずれも純度100%の濃厚カーペンターワールドが楽しめる3作品です。CGに頼らずにアイデアとカメラワークで魅せる手作り感あふれる特撮が逆に今の時代には新鮮ですし、多くの監督がお手本とするのも納得です。また、多才なカーペンター監督は音楽も自身で手掛けています。不安や恐怖を煽る無機質なシンセサイザーの音が何とも不気味。映画館の音響だとその効果は絶大です。今回の3作品は80年代に撮られたものです。例えば、「ゼイリブ」で描かれる富裕層と労働者層、サブリミナル戦略による支配、40年近く前には荒唐無稽のエンタテイメント一直線に思えたカーペンター作品が、40年経た今、社会に向けた鋭い批判と現代文明に対する警鐘を鳴らしているともとれる新たな気づきがあったりもします。カーペンター監督を全く知らない若い人たちに観てもらいたいのはもちろんですが、カーペンター作品を体験済みの世代の方にも是非もう一度観てもらいたいのです。きっと新しい発見がありますよ。
直近の作品は2010年の「ザ・ウォード/監禁病棟」ですから、もう10年以上カーペンター監督は映画を撮っていません。新作を待ち望んでいるファンも多いことと思います。筋金入りの映画マニアとして知られている俳優の柄本佑氏が公式サイトにコメントを寄せているのですが、ほんとにその通り。まだ現役バリバリの90歳を過ぎたクリント・イーストウッド監督を見習って頑張ってもらわないと困ります(笑)。カーペンター監督、早く新作撮りなさい!
※「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」は1月28日より上映開始
※ 公式サイトはこちら→https://longride.jp/johncarpenter/
【とやま】スタッフおすすめ作品☆1/21(金)~2/3(木)『ユンヒヘ』☆
雪が積もり出かけるのが億劫になりがちな季節ですが、劇場では心温まる作品がたくさんあります。本日は、1/21公開「ユンヒへ」をご紹介します!
韓国で暮らすシングルマザーのユンヒのもとに、ある日1通の手紙が届きました。ユンヒの娘・高校生のセボムはその手紙を偶然見てしまい、母の秘密を知ってしまいます。セボムは母と手紙の差出人ジュンを会わせるべく、ジュンが叔母のマサコと2人で暮らしている日本、北海道・小樽へ向かうことを決意。果たしてユンヒは、20年以上も連絡を絶っていたジュンと再会できるのか…。
ここのところ韓国映画界ではジェンダー差別や多様性を描く、特に、女性が強いられる苦労や問題を真正面から取り扱った作品が見られるようになりました。当館で公開したベストセラー原作『82年生まれ、キム・ジヨン』(2020年)や、世界中の映画祭で受賞した『はちどり』(2020年)も話題になっています。しかし、まだまだ男性を主人公にしたアクションや、クライム/ノアール系サスペンス作品の人気が高く、「韓国映画に女性が主役の映画は少ない」、「俳優は足りないけど女優は余っている」と、言われているそうです。そして、何よりも「中年女性が主役」の「恋愛」にまつわるストーリー、さらには相手が「同性」となる作品は、ヨーロッパやアメリカ作品には多い印象がありますが、日本も韓国もまだまだ少ないですよね。
女性であるが故に進学を認めてもらえず、ある男性と結婚させられ、結局は離婚してしまった、ユンヒ。両親の離婚により日本へ渡るも、韓国人の母がいることを隠して生きる、ジュン。そんな2人の関係や、彼女たちが直面してきた抑圧は、ギョンスという恋人がいて、春には大学へ進学する予定の高校生・セボムには知る由もありません。しかし、過去の恋愛を思い出すことを「相手への思いや存在が消えてしまう訳ではない、無かったことにはしない!」という、セボムの気持ちが伝わってくるようでした(子供ながら翻弄する姿がとても可愛いです)。そして、彼女と共犯するマサコがつぶやく「雪はいつ、やむのかしら…?」というセリフと、あるシーンが強く印象に残りました。彼女を演じた木野花さん、素晴らしかったです…(涙)ちなみに、ジュンと親しくなる女性リョウコ役を、富山県出身の瀧内公美さんが演じていますよ~。
世代を超えた女性の連帯も感じられる作品。公開を記念した入場者プレゼントに、韓国版ポスターと小樽ロケ地マップを数量限定で配布致します。お早めにご覧ください!
https://transformer.co.jp/m/dearyunhee/
【とやま】『ワン・プラス・ワン』 上映記念 出張販売が行われました。
いつもJ MAX THEATERとやまをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
1/9(日)10(月・祝)、映画『ワン・プラス・ワン』 18:50回の上映終了後、まちなかにあるディスクビートさんにお越し頂き、「ザ・ローリング・ストーンズ」のCDやレコードの出張販売を行って頂きました!
短い時間ではございましたが、たくさんの種類のCDやレコードが並び、作品を観た方々にとって、楽しい時間になったことと思います。
ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございます
また、ディスクビートさん!
本日はありがとうございました。
また、ぜひ、当館での出張販売をお待ちしております!
また、映画『ワン・プラス・ワン』オリジナルポストカードが当たる、Twitterプレゼントキャンペーンも実施中です!奮ってご応募くださいませ♪
映画『ワン・プラス・ワン』は、1/20(木)まで上映です!お早めにご鑑賞くださいませ。
J MAX THEATERとやま
【とやま】スタッフおすすめ作品☆12/17(金)公開「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」☆
12月に入り、大作公開が続いていますが、小規模でも良い作品もたくさんです!本日は「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」をご紹介します!
1987年、コロラド州デンバー。スーパーで働くクレオは、大好きなバンド「ザ・スミス」の解散ニュースにショックを受け、常連のレコードショップ店員のディーンに「街の連中に一大事だと分からせたい」と思いをぶつけます。クレオが好きなディーンは彼女をデートに誘いますが、いつもどおり断られてしまいます。一方、クレオの元恋人ビリーは翌日に陸軍入隊を控え、仲間のシーラとその恋人パトリック、クレオの4人で最後のどんちゃん騒ぎを計画していました。その頃、ディーンは地元のヘビメタ専門ラジオ局に行き「ザ・スミスの曲をかけろ!」とDJに銃を突きつけて…。
1980年代のサッチャー政権下であるイングランドで、賃金の低下や失業率の増加など、不満を持つ若者たちの気持ちを代弁したと言われるバンド、ザ・スミス。カリスマ性あるボーカル・モリッシーが書く文学的な詞と、ギターのジョニー・マーが紡ぐメロディアスなフレーズが人気を博し、活動期間が5年と短いことでさらに熱狂的なファンを生み出しました。
実際に彼らのファンが起こし、未遂に終わった“ザ・スミスファンのラジオ局ジャック事件”をヒントに作られた本作は、音楽映画に定評のあるスティーヴン・キジャックが監督を務めました。ザ・スミスの楽曲が劇中で20曲以上流れるほか、当時の貴重なインタビュー映像も散りばめられ、メンバーとの関係や解散について語る若きモリッシーも確認できます。
ドラッグや酒を嗜み大勢で騒ぐ-ともすれば自堕落に見える、クレオ、ビリー、シーラ、パトリックの4人。心の内では、アイデンティティと向き合えずにいたり、家族について悩み、将来に不安を覚え、各々が一夜限りのパーティーを心から楽しめずにいます。そのやるせない気持ちに寄り添ったのが、ザ・スミス。当時の若者たちが、いかに彼らの楽曲に「救い」を求めていたかが伝わってきました。また、ディーンが押し掛けたラジオ局のメタル専門DJミッキーが、「聴くと涙が出る曲は、お前らを救うと憶えておけ。救いの音は、爆弾の音よりも大きい」と、リスナーに向かって呼びかけるシーンでは、ジャンル関係なく「音楽が好き」という思い、ファンの芯や根は一緒なんだと感じました。
ザ・スミスのファンでなくとも、音楽が好きな方にはぜひ観て頂きたい作品です。ぜひ劇場でご覧ください!
公式HPはこちら→http://sotw-movie.com/
©2018 SOTW Ltd. All rights reserved.
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【とやま】『細野晴臣 サヨナラ アメリカ』 上映記念 出張販売が行われました。
いつもJ MAX THEATERとやまをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
本日「サヨナラアメリカ」14:40回の上映終了後、まちなかにあるディスクビートさんにお越し頂き、「細野晴臣さん」のCDやレコードの出張販売を行って頂きました!
短い時間ではございましたが、たくさんの種類のCDやレコードが並び、作品を観た方々にとって、楽しい時間になったことと思います。
ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございます
また、ディスクビートさん!
本日はありがとうございました。
また、ぜひ、当館での出張販売をお待ちしております!
「サヨナラアメリカ」まだまだ上映中です!お早めにご鑑賞くださいませ。
J MAX THEATERとやま
【とやま】スタッフおすすめ作品 ☆12/3(金)~12/16(木)「梅切らぬバカ」☆
いつも J MAX THEATERとやま をご利用頂きありがとうございます。12月になりました。一年が過ぎるのは本当に早いですね。J MAX THEATERとやま は、12月も話題作、注目作が目白押し。そんな中から今回はキラッと光る日本映画「梅切らぬバカ」を紹介します。この映画は、「上映しないの?」「観たい!」と多くのお客様からリクエストの声があった作品でもありました。お客様のご要望にお応えできて当館としても大変嬉しく思っています。是非、沢山の皆さんにご覧いただきたい作品です。
占い業を営む山田珠子(加賀まりこ)は、自閉症の息子・忠男(塚地武雅)とふたりで暮らしています。庭に一本の梅の木が生えているのですが、その枝は塀を越え、私道にまで乗り出し通行の妨げになっていました。隣家に越してきた里村茂は、そんな梅の木と予測のつかない行動をする忠男を疎ましく思っています。自分がいなくなった後の忠男の人生を考えた珠子は、知的障害者が共同生活を送るグループホームへ忠男を入居させます。新しい環境での生活に戸惑う忠男は、ある晩、近隣住民を巻き込むトラブルを起こしてしまい・・・。
生きていくうえでは否が応でも他者と関わっていかなければなりません。その中では、いろいろなトラブルや行き違いが起こります。本作でも、隣人、グループホーム、近隣住民といった自閉症の忠男を取り巻く様々な立場の人たちの思惑が交差します。珠子は「お互いさまですよね」と諭します。自閉症に限らず、正しく理解し少しだけ相手の立場で物事を考えられる寛容さがあればきっと良い社会に向かうのではないでしょうか。多様性を尊重する社会や働き方改革といった大きな時代の流れへの問題意識を持つことも大事ですが、本作のような日々の営みの中で自分の身近に起こりうる問題について理解を深めることがその第一歩になるはずです。
本作のタイトルは『桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿』という言葉がもとになっています。桜は枝を切ると枯れてしまう事があり、反対に梅は枝を切らないと良い実がつきません。樹木それぞれの特徴に合わせた世話が大切だという教えです。転じて、人との関わりにおいても、相手の性格や特徴を理解しようと向き合うことが大事だという戒めになっています。監督は、映画の中で障害の象徴でもあった梅の木を切ることも考えていたそうです。しかし、実生活においても現在のパートナーの男性の息子さんが自閉症だという母親役の加賀さんから「梅の木が切られたり、根こそぎ持ってかれるのは、自分の人生が否定される気がする」との言葉を受け、障害のある側が変わるのではなく周りのちょっとした変化を描くことを大切にした、と脚本を変更したこと明かしています。切らなければならない枝などない、そんな優しい社会になればいいですよね。
※「梅切らぬバカ」は12月3日~12月16日の2週間上映
※ 公式サイト→https://happinet-phantom.com/umekiranubaka/
©2021「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト
【とやま】スタッフおすすめ作品 ☆11/26(金)~12/9(木)「メインストリーム」☆
いつもJ MAX THEATERとやまをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
ずいぶんと寒くなりましたが、熱い作品の公開はまだまだ控えています!今日は26日から公開の「メインストリーム」をご紹介します!
ロサンゼルスで暮らす映像作家志望のフランキー。Youtubeに動画を投稿し「いつか誰かの心に響けば」と思いながら、寂れたコメディバーで生計を立てていました。ある日、天才的な話術と奇妙な雰囲気を持ち合わせた男性リンクと出会い彼に魅了されたフランキーは、作家志望の友人ジェイクを巻き込み本格的な動画制作に打ち込んでいきます。破天荒でシニカルなリンクの言動は話題を呼び、瞬く間に人気YouTuberに。しかし、その名声、つまり「いいね!」の数は、いつしかリンクの人格を歪ませ、世界中のネットユーザーから強烈な批判を浴びることに…。
フランシス・フォード・コッポラの孫であり、ソフィア・コッポラの姪でもある、ジア・コッポラ監督の長編第2作目となる本作は、人気YouTuberへと駆け上がろうとする若者たちの野心と狂気を描いたコメディドラマです。人気Youtuberのリンク役に「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールド、彼に魅了されながらも翻弄されるフランキー役をイーサン・ホークとユマ・サーマンの娘であるマヤ・ホークが務めます。前作に引き続き「怪しげな男に惹かれる女」が登場し、SNSの持つ「他者からの評価」や「華やか(に見える)世界」によって2人の関係性が崩れていく様を、あえてキャッチ―な絵文字やポップな映像を用いて描きます。
これまで以上に「結果」や「数字」が求められるようになった現代で、SNSやYoutubeによって、本作のように道を踏み外してしまう人もいるでしょう。けれど、以前よりはぐっと、自ら行動し発信することが簡単にできる、それが良い側面もあることも否定はできません。今一度、本作を観て「SNSとの付き合い方」をじっくり考えてみてはいかがでしょうか?電源をオフにして映画館で映画を観ることも、そのひとつです!
それにしても、当館で上映した「アンダー・ザ・シルバーレイク」といい、アンドリュー・ガーフィールドはこういった「何者かになりたい悩める若者」を演じるのが とても似合いますよね。ヒーローを演じて、自問自答しているとでも言わんばかりに…(笑)
ぜひ劇場でご覧ください!
「メインストリーム」 11/26(金)~12/9(木)2週間限定上映!!お早めに!!
https://happinet-phantom.com/mainstream/
J MAX THEATERとやま
© 2020 Eat Art, LLC All rights reserved.
【とやま】本日、映画『TOVE/トーベ』CHILLING STYLEオーナー大澤様に語って頂きました♪
いつもJ MAX THEATERとやまをご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
本日は富山市民プラザ内にある和と北欧ライフスタイルショップCHILLING STYLEの
オーナーである大澤寛様にお越し頂き、映画『TOVE/トーベ』上映前にトーベの人生
とムーミンの物語との繋がりやフィンランド建国の背景について語って頂きました!
普段自分で調べて知る機会というのもなかなかないようなお話で皆様興味深く聞かれて
いました。今から『TOVE/トーベ』を観るお客様はより映画への期待が高まったことと
思います。
短い時間ではありましたが、穏やかな時間が流れる和やかなトークイベントとなりました!
ムーミンが好きな方は是非『TOVE/トーベ』を観て、トーベヤンソンの人生とムーミン家族の
歴史を比べてみてください♪
只今上映を記念して、CHILLING STYLE様とのコラボキャンペーン“映画「TOVE/トーベ」
もっと知りたくなるムーミンの世界キャンペーン”を開催中です!!
そのままインテリアにもなるB2本国ポスターや非売品プレス、ここでしか手に入らない
貴重なグッズが当たるプレゼントキャンペーンです!
是非『TOVE/トーベ』鑑賞の後はCHILLING STYLEさんに寄ってみてください!
素敵なムーミングッズや北欧雑貨をたくさん扱われていますよ♪
プレゼントは無くなり次第終了ですので、ご鑑賞・お買い物はお早めに!
CHILLING STYLE 公式HP https://chillings.theshop.jp/
「TOVE/トーベ」公式HP https://klockworx-v.com/tove/
【とやま】スタッフおすすめ作品 ☆11/5(金)~11/18(木)富山出身・瀧内公美さん主演『由宇子の天秤』☆
11月もたくさんの国内作品の公開が控えています!その中でも、皆様に絶対観て欲しい「由宇子の天秤」をご紹介します!
ドキュメンタリーディレクターの木下由宇子。父が経営する高校生向け学習塾を講師として手伝いながら、高校生自殺事件のドキュメンタリー番組を制作しています。生徒の自殺理由は教員との交際が理由とされていましたが、それはいじめの隠蔽を図ったねつ造という報道があり、さらに生徒との交際は事実無根という遺書を残し、教員も自殺。生徒と教員の家族に取材した由宇子は、テレビ局の方針と対立を繰り返しながらも、事件の真相や問題に光を当てようとします。そんな時、父から思いもよらぬ〝衝撃の事実〞を聞かされ、彼女の信念は揺らぎ、究極の選択を迫られます…。大切なものを守りたい、しかしそれは同時に自分の「正義」を揺るがすことになるー。
2018年に、家族を知らない男が親友と婚約者の間で揺れる「かぞくへ」デビューした春本雄二郎監督が手がけた本作は、第71回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門にノミネートされたほか、アジア最大の国際映画祭、第25回釜山国際映画祭コンペティション部門で最高賞となるニューカレンツアワードを受賞したドラマ映画です。2014年に起こった、あるいじめ自殺から派生したネットリンチ事件がきっかけとなり作られた本作は、「何を真実として人は正義を振りかざすのか」、「何をもって正しさとするのか」が描かれています。手ぶれのカメラ撮影やBGMがないこともあり、ある種、由宇子を記録したドキュメンタリーのようにも観える作品になっています。
正義感が強くドキュメンタリーディレクターとしての自信も自負もある由宇子と、住んでいる街と父の経営する塾や、そこへ通う生徒たちにも家族にも情がある講師としての由宇子。映像を都合よく編集しろと言うテレビ局側に抗うシーンと、対比するように描かれる、物語のキーとなる高校生・萌が塾で起こした問題に目をつぶるシーン。どちらも本当の彼女に違いないのですが、どちらの視点で物事を捉えるかによって、そのあとの気持ちや行動、選択するものが大きく変わります。発する側と受け取る側の狭間で揺らぐ弱さ。人は誰もが善悪のグラデーションの中で生き、限りなく平行に近づけられるように、日々、心の天秤を調整しながら生きている。そんな風に感じました。
この難しい役、由宇子を演じたのが富山県出身の俳優・瀧内公美さん。監督の前作を観たご自身で出演を希望したということから、思い入れの強い作品ということがわかりますよね。間違いなく代表作です!瀧内さんのコメントが富山経済新聞に載っております。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
https://toyama.keizai.biz/headline/1242/
公式HP→https://bitters.co.jp/tenbin/
©️2020 映画工房春組 合同会社
11月現在、富山はもちろん北陸での上映は当館のみ。ぜひ劇場でご覧ください!